出願「紙製弁当箱」事件

状況

この事件は、紙製の弁当箱の製造業者の方からのご依頼でした。意匠は「物品の外観」のデザインを登録するものでありますが、本事件に係るデザインは、弁当箱本体が上方に向かって約80度開いている側壁部を有しているというものです。
その他は何ら特徴がなく、普通の平面正方形の弁当箱本体です。
但し、この80度の角度には実は非常に意味がありました。
弁当箱本体を多数固搬送する場合には、弁当箱本体の上部は開放されていることから、高さ方向に重ねて積み上げることにより搬送スペースを大きく節約できます。
この積み上げを行う場合に、4つの側壁部の角度が問題となり、試行錯誤の結果、80度が最適である、という結論に達したのだそうです。
従って、一見したところ形状事態に新しさを見当たらないのですが、非常に機能的なデザインであります。世の中に寄与するデザインです。

当事務所からの提案&お手伝い

これを意匠登録出願したのですが、一見してありふれた弁当箱本体であり、何ら斬新さを感じさせないことから、2回拒絶理由が出ました。
これに対し、担当審査官の方は他の事件でもお世話になり知っていた関係で、面談を申請し、創作者と共に上記の点を訴えました。

結果

同一の角度を有する弁当箱は文献としては存在しなかったことから、新規性を確保でき、さらに、上記の点を主張することにより「ありふれた形状」ではない、という反論を行って最終的には登録になりました。

ポイント

本事件の教訓は、一見ありふれたような形状であっても、その形状により世の中に貢献できることが明確に主張できるようあれば意匠登録になる、ということです。また、この事件において面談の重要性を確認することができました。 

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